TIP/ご利用案内

つくばイノベーションパークは、車いす、電動車いすの練習・試乗のほか、義足・モビリティーロボット・介護ロボット等の試験、各種イベントなど、様々な用途でご利用いただけます。

※「つくばイノベーションパーク」のご利用申し込みは「ワーク・イノベーションセンター」で受け付けております。

 

つくばイノベーションパーク (TIP) の紹介

つくばイノベーションパークは、株式会社幸和義肢研究所内に設置された屋外型の路上コースです。
コース上には段差やスロープなどさまざまな施設が設置されており、基礎的な車いす操作を段階的に習得することができます。また、横断歩道や踏切なども安全な環境で練習することができます。

 

TIP:コースマップ

つくばイノベーションパークの屋外型路上コース、主な練習施設についてご紹介いたします。車いす操作・介助スキルの習得、日常生活の様々な場面を体験することができます。

 

スロープ

つくばイノベーションパークには4種類のスロープがあります。{1}の位置にあるスロープは勾配1/12(約3.8度)と1/15(約4.8度)、{2}の位置にあるスロープは8度と10度です。

{1} スロープ(勾配1/121/15
バリアフリー建築物では、スロープの勾配は1/12を超えないように設計されています。そのため、{1}の位置にあるスロープの上り下りができると、バリアフリー建築物にあるスロープで必要な操作スキルを習得したことになります。

{2} スロープ(角度8度・10度)
バリアフリー建築物では15cm以下の段差を解消するためのスロープは勾配1/8(約7.1度)でもよいとされています。傾斜8度がクリアできれば、勾配1/8の傾斜に必要な操作スキルを習得したことになります。はじめて練習する際は安全に注意し、介助者と一緒に行ってください。傾斜8度、10度をそれぞれ練習することで自分がどのスロープに対応できるかがわかるため、日常生活にある坂道などで介助が必要かどうかを判断することができるようになります。

 

段差・階段

{3}の位置には2cm5cm8cm10cm4種類の段差があります。低い段差から練習をして、段階的に操作スキルを習得することができます。

{3} 段差(2cm5cm8cm10cm
2cm5cmの段差は、まず前輪キャスターを段差の上に上げてから登ることができますが、8cm以上の段差では車いすのスピードを利用して登る必要があります。そのためには前輪キャスターを持ち上げてバランスをとるキャスター上げの操作スキルを習得する必要があります。

{4} 階段
階段では、主に介助スキルを練習することができます。階段では1名での介助、2名~3名で行う介助、4名で車いすごと持ち上げて行う介助などさまざまな介助スキルがあります。

 

悪路

つくばイノベーションパークには、日常生活場面に存在するさまざまな悪路を体験することができる施設を設置しています。
このような悪路においては、前輪キャスターなど車いすの部品や、設定を変更することで操作性が大きく変化します。つくばイノベーションパークでは車いすの貸出しも行っており、さまざまな生活場面での操作を体験することができます。車いすの部品や調整については利用時にスタッフまでお問い合わせください。

{5} 石畳
車いすは前輪キャスターの径が小さいため、平らでない道がバリアになります。石畳では車いすで移動すると大きな振動が生じます。ガタガタの石畳では前輪キャスターを浮き上がらせるスタンプという操作スキルが有効です。

{6} 砂利(3種類)
つくばイノベーションパークには、石の大きさや粗さの違う砂利が3種類設置されています。砂利では前輪キャスターが石のすきまに大きく沈み込んでしまうため、キャスター上げやスタンプなどを繰り返して移動する必要があります。異なる砂利では操作性も大きく異なりますので是非体験してみてください。

{7} 芝生
つくばイノベーションパーク内の芝生には車いすのまま入ることができます。芝生も前輪キャスターが引っかかってしまうため、車いすにとっては大きなバリアですが、悪路での操作スキルを練習するにはとても適した施設です。

{8} グレーチング(2cm3cm3.5cm
幅の異なる3種類のグレーチングを設置しています。前輪キャスターは幅が異なるため、2cm程度の細いものであれば3cm以上のグレーチングにはまってしまい、車いすが止まって前方に落車してしまう場合があります。ただし、溝に対して斜め方向や横方向から走行することで前輪キャスターは溝にはまりません。はじめて練習する際は安全に注意し、介助者と一緒に行ってください。

 

街なかのバリア

つくばイノベーションパークでは、敷地内に{9} 横断歩道や {10} 踏み切り(レール){11} 片流れ勾配を設置しています。特に横断歩道は交通事故が多いバリアですが、実際に車が走行する街中では練習をすることが難しいですが、専用コースであるつくばイノベーションパークでは安全な環境で日常生活に必要な操作スキルを練習することができます。

{9} 横断歩道
街中にある一般的な横断歩道では、中央から歩道までがなだらかな下り坂となっています。さらに歩道との境目にある2cm程度の縁石を越えた後には上りのスロープがあります。このように横断歩道はスロープと段差とが合わさった難易度の高いバリアです。ここでは段差やスロープなど各施設で練習を行い、操作スキルを習得した上で練習を行います。

{10} 踏み切り
踏切はレール部分に大きな溝があるため、前輪キャスターが溝に落ちないようにするために高い操作スキルが必要ですが、横断歩道と同様に街中での練習が難しいバリアです。この施設では実際のレールを埋め込んでおり、踏切の溝を再現しています。そのため、安全な環境で踏切の練習をすることができます。

{11} 片流れ勾配
一般的な道路や歩道は雨が路肩に流れるように一定の傾斜をつけて建設されます。この施設ではそういった一般的な道路をモデルとして傾斜5度の片流れ勾配をつけており、横方向に傾斜のある道路での操作スキルを練習することができます。

 

車いすの試乗について

つくばイノベーションパークをご利用の際には、各メーカーの最新車いすの試乗も可能です。実際に使ってみて、大きさ、取り回し、座り心地などをコース内の施設で体験していただくことで、体へのフィッティングだけでなく、さまざまな日常生活場面での操作性も確認していただくことができます。
また、操作スキルを習得することで、よりアクティブな車いすを選択することができるようになります。つくばイノベーションパークを活用して、操作スキルを習得し、体や生活に合った車いすの試乗を通して体感していただくことで、活動の範囲を広げ、日常生活における選択肢を増やしていただくためのサポートをさせていただきます。

 

専用テキストについて

つくばイノベーションパークでの車いす操作スキルの練習や、車いすに関して解説したテキストを制作しています。詳細は受付にてお問い合わせください。

 

ご利用料金

つくばイノベーションパークのご利用は、安全のため、原則としてご利用者ご本人様の他に1名の随伴者(付き添い)がいることを前提とさせていただいております。
ご本人様のみでのご利用の場合は、ワーク・イノベーションセンタースタッフ立会いでのご利用とさせていただきます。

●付き添いがいる場合
お一人様:500円/1時間(付き添い1名含む)
年間パスポート会員:加入時2,500円/以降1年間無料(付き添い1名含む)
(ただし、他の利用者がいる場合は、1回のご利用は1時間までとさせていただきます。他に利用者がいないときは、連続してのご利用も可能です)

●付き添いがいない場合(当センタースタッフ立会い)
お一人様:800円/1時間
(年間パスポート会員の場合は差額300円/1時間を別途ご利用ごとに申し受けます)

※団体様でのご利用については別途お問い合わせください。

 

ご利用方法

●お使いの車いすを持ち込んでのご利用の場合
幸和義肢研究所・受付にてお申し込みください。
ご利用規約をお読みいただき、ご署名の上、利用料をお支払いください。
ご利用ガイド、スタッフ呼び出し用のワイヤレスコールを貸し出しさせていただきます。
ご利用時間が終了しましたら、ワイヤレスコールでスタッフをお呼び出しいただき、ご利用ガイド、ワイヤレスコールをご返却ください。

●最新車いす・電動車いす試乗体験をご希望の場合
受付時にスタッフまでお申し出ください。
スタッフと共に本館ショールームにて、試乗したい車いすをお選びいただきます(この時間はご利用時間には含みません)。
ご利用時間が終了しましたら、ワイヤレスコールでスタッフをお呼び出しいただき、ご利用ガイド、ワイヤレスコール、車いすをご返却ください。

●休憩したくなったら……
本館ショールームまたはロビーに休憩スペースがございますので、そちらでお休みください。

 

 

 

■関連ページ
 ・幸和義肢研究所とは
 ・館内ご案内/館内マップ
 ・館内ご案内/ショールーム
 ・館内ご案内/製作室
 ・館内ご案内/WIC&TIPの紹介
 ・WIC/ご利用案内
 ・TIP/ご利用案内

2018年8月28日