義肢・装具などの製品づくりに関わるのは営業部と製造部
利用者さん一人ひとりに合わせた唯一無二の製品を日々追求しています

利用者さんの気持ちを
前向きに変える
営業職というと、ものを販売するのが仕事というイメージがあると思います。
私たちは義肢・装具や車いすを販売するだけでなく、医師の処方箋に基づいて患者さんと接し、
その方に合った製品を作るための採型(=義肢・装具等の型取り)を行います。
これが、当社の営業の大きな特徴です。
採型には義肢装具士の国家資格が必要で、義肢装具の営業スタッフは全員、有資格者です。
ここに車いすや姿勢保持装置の担当社員が加わり、
約35名で義肢・装具や車いすなどの営業業務を行っています。
患者さんが日常を取り戻し、笑顔を見せてくださること。ご家族に喜んでいただけること。
私たちはそのような瞬間に立ち会えることにやりがいを感じながら、
日々の業務に取り組んでいます。
ただ、最初から誰もが前向きになれるわけではありません。
「もう歩けないかもしれない」と告げられ、深く落ち込んでしまう方もいます。
それでも、義足で歩く人の映像を一緒に見て、少しずつ気持ちに寄り添いながら励ますことで
「もう一度挑戦してみよう」と思ってもらえることがあります。
そのようなときには、この仕事に携われてよかったと心から思います。
私たちは、義肢・装具や車いすは人生の新しい選択肢であると考えています。
使用するもしないも、もちろん人それぞれ。
使う人やご家族の目的に寄り添い、プロとして使われるシーンを想定して
ともに考え提案できる営業でありたいです。


頭からつま先まで
あらゆる義肢・装具をつくる
製造部では、義肢・装具のほか、車いすのクッション等を製作しています。
頭からつま先までのすべての部位が対象なので
義足などの部位を補うものから、
靴に入れるインソールなどの微調整を行うものまで
大きさも用途もそれぞれです。
さらに、既製品を加工して対応できるものもあれば、
フルオーダーでの製作もあり、採型から完成まで数週間かかることもあります。
部内は義肢・装具・靴・車いす・モデル修正・縫製の6セクションに分かれ
約35名で製造業務を行っています。

スタッフ全員が必ず心掛けているのは、
使う人をイメージし、可能な限り使いやすい製品をつくること。
一人の義肢装具士が採型から製造、納品までのすべてを担当する会社もありますが、
当社では採型・適合を営業部が担当し、その型や寸法をもとに製造部が製作を行います。
製作には熟練の技術が必要です。
工程を分担することで、高い品質を維持しながらよりスピーディーな製品提供が可能になります。
これが当社の大きな特長のひとつです。
まったく同じものはありませんが、
さまざまな義肢・装具・車いすを手がけてきた経験と実績は私たちの誇り。
新たな製品づくりにもいかされています。
技術や材料の進歩が加速しているので日々新しい情報にも耳を傾け、
より高い品質の製品を提供できるよう、これからも真摯に取り組んでいきたいと思っています。

営業部は、医療機関の整形外科やリハビリテーション科、福祉施設、個人宅などを訪問し、義肢・装具・車いすの提案や調整を行います。義肢・装具チーム、車いす・姿勢保持装置チームに分かれて活動しています。

事故や病気による手足の切断、骨折や靭帯損傷などの外傷、脳性麻痺や脳卒中による麻痺など、幅広いケースに対応しています。義肢等の製作では、使いやすさや疲れにくさを確認しながら一人ひとりに最適な調整を行います。患部の保護や痛みの軽減を目的とした装具、コルセットも製作しています。

脳性麻痺、筋ジストロフィー、脊髄損傷などで体幹や手足に変形や麻痺がある場合には、安定した姿勢を保つために体に合ったオーダーメイドのクッション、ベルト、ヘッドサポートが必要です。特に小児の場合は成長に伴う再調整が必要なので、長期的なサポートを行っています。
製造部門は、義肢・装具・靴・車いすの4つのセクションと、モデル修正、ミシンなどを用いた縫製の2つを加えた、計6セクションで構成されています。情報に漏れのないように営業部としっかりコミュニケーションを取り、使用される方をイメージしながら製品づくりを行っています。

ソケット(体に接する部分)に膝継手や足部などを組み合わせ、手足の代わりとなる義手や義足を製作します。体重を支え動作に耐えられる強度と、快適に装着できるフィット感を兼ね備えた製品にしています。

装具は関節や脊柱の保護、矯正、運動補助を目的とした器具で、代表的なものは短下肢装具、長下肢装具、体幹装具(コルセット)です。樹脂や金属、カーボン素材で骨格を作り、固定用ベルトを取り付けて仕上げます。

変形に合わせた整形靴や特殊靴を製作します。靴の加工、外反母趾や扁平足のインソール製作も行います。安定した歩行を支えるとともに、足の変形などを補正・保護し、機能性と見た目の自然さを両立させます。

既製品の車椅子をベースに、姿勢保持装置やクッション、背もたれなどを組み合わせて製作します。3Dスキャンで得たデータと技術者の経験を組み合わせ、個々の身体状況に応じて、最適な安定性と姿勢保持機能を提供します。

3Dスキャナーで身体形状をデジタル化し、コンピューター上で筋肉のつき方や神経の位置を考慮して修正を行います。石膏モデルの削り出しや盛り足しを行うこともあります。フィット感や快適性を大きく左右する重要な工程です。

コルセットは型紙から制作し、ベルトや義肢のカバー、車いすのクッションなどは革・布・合成素材で縫製します。毎日使用するものだからこそ、装着しやすく、肌に優しい素材を選んでいます。快適性や耐久性に加え、デザイン性にもこだわっています。